二分法を Sylvester の慣性律を用いて説明するのは、 森・杉原・室田 [5] による。
線形代数でおなじみの Sylvester の慣性律「行列の符号数は座標 変換で変化しない」を復習しよう。正則行列 に対して
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任意に選んだ に対して、 を LDU 分解する、 すなわち
このとき定理から
であるが、 , , はすぐに分かる。従って、 行列 の固有値について、任意に与えられた実数 よりも大きい もの、小さいものの個数が勘定できることになる。
が三重対角行列であれば、 LDU 分解は の計算量で済ませられることを注意しておく。