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ところで (実数値関数と異なり) Banach 空間値関数 は 絶対連続であるというだけでは、 ほとんど到るところ微分できるとは限らない。 しかし次の定理が成り立つ。
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は定理 A.1 より 絶対連続かつほとんど到るところ強微分可能な 関数で、 (a.e. on ) を 満たすが、 とは限らない。 しかし、上の仮定に加えて
に対して は絶対連続である ( の弱連続性)を仮定すると . すなわち
なお が回帰的ならば、関数が有界変分であることから、 ほとんど到るところ弱微分可能であり、 弱導関数が Bochner 可積分であることが分かる (田辺 [5])。
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桂田 祐史