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3.1 Householder 法

$ u$ $ \R^n$ の単位ベクトルとする。$ u$ に直交する超平面

$\displaystyle W_u\equiv\left\{x\in\R^n; (x,u)=0\right\}
$

に関する対称移動を表す変換を $ U$ とすると、

$\displaystyle U=I - 2 uu^T
$

である。( $ \overrightarrow{\mathrm{O P}}=x$ なる点 $ P$ から $ W_u$ に 下ろした垂線の足を $ \mathrm{Q}$ とすると、 $ \overrightarrow{\mathrm{Q P}}=(x,u)u$ . それゆえ、 $ U x=x - 2\vec{Q
P}=x-2(x,u)u=(I-2uu^T)x$ . ゆえに $ U=I-2uu^T$ .)


\begin{jdefinition}[鏡映変換、Householder 行列]\upshape
$\R^n$\ の単...
...Householder 行列} (または基本直交行列) と呼ぶ。
\end{jdefinition}

\begin{jlemma}
% latex2html id marker 255 [鏡映変換の性質]\upshape
$U$\ ...
...である。
\item $U$\ は対称変換である。
\end{enumerate}\end{jlemma}

証明.
(i)
$ UU^T=I$ を計算で確かめてもよいし、 $ U$ が長さを変えないことから明らかである。
(ii)
これは $ U=I-2uu^T$ であることから分かる。 $ \qedsymbol$
$ \qedsymbol$



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桂田 祐史
2015-12-22