ここで突如I君登場 (作ったような話だが本当)。 彼はK先生 (Kさんにあらず…同じイニシャルだけど) から渡されたコピーを持ってきた。 そこには Jacobi 法で一般化固有値問題を解く方法の説明が載っていた。 これは本質的には Numerical Recipes に説明のあった平方根を用いる方法であった。 なるほど、解き方が載っている本があったか、でも、 一からプログラムを書き起こすのは面倒だな、どうしようか、 と少し迷った。なお、この解説に書いてあったのだが、 , が対称であっても、 は対称とは限らないので、 の固有値問題に帰着させるのはうまくない、とのこと。 なるほど、と感じていたところ、I君から質問があった。 が非対称になっても、 この間渡された本に載っていた非対称行列の固有値を求めるサブルーチンを使えば解けるのではないか、と。おお、 鋭い (人の心中が読めるのだろうか)。 自力で解く方法を見出したのは偉い、その線でやらせようか、 と一瞬思ったが、やはり非対称行列用の固有値ルーチンは (使用を避ける道がある限り) 使うべきでないという正論を説明。 先日の研究集会での某先生の言葉が甦る。 曰く、 非対称行列の固有値問題を解くのはアートである4、 と。で、二人で IMSL を調べましょうということになった。