出張前に Numerical Recipes をきちんと読まなかったのは失敗だった。 Cleve Moler の文献まではなかったが、Van Loan & Gene H. Golub の本 (正確には K さんが勧めてくれた本の前の版に相当するもの） は References に載っていたし、 何より固有値問題に対する戦略について色々指示があって、 それに従っていれば K 大明神の御神託を聞かなくても実用的な観点からは何とかなっていた。
我々に関係ある部分の要旨を大雑把に述べると、(1) 固有値問題は難しく、
既成のパッケージの利用を避けることを勧めない数少ない例である
（英国人て回りくどくて、やあね。
つまり既成のパッケージを使いましょうということだな。）。
この本では、
その種のパッケージの中で何をやっているかの理解の助けになるようなプログラムを載せる。
(2) 一般化固有値問題には、
の平方根を求めて普通の固有値問題に帰着させるという解法もあるが、
既存のパッケージを利用するのが簡単で効率的だ。
大抵のパッケージには一般化固有値問題のルーチンがある。
具体的なパッケージの名前の中に IMSL があった。 この時点で私の頭の中は IMSL の利用で固まっていった。