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常微分方程式としては正規形C.4のもののみを扱います。後で例で見るように、高階の方程式も一階の方程式に
帰着されますから、当面一階の方程式のみを考えます。
独立変数を
、未知関数を
とすれば、一階正規形の常微分方程式
とは
![$\displaystyle \frac{dx}{dt}=f(t,x) \quad(t\in[a,b])$](img150.png) |
(C.1) |
の形に表わされる方程式のことです。ここで
は既知の関数です。
初期条件としては
 |
(C.2) |
の形のものを考えます。
は既知の定数です。(1),(2) を同時に満たす関
数
を求めよ、というのが一階正規形常微分方程式の初期値問題です。
この時関数
を初期値問題 (1),(2) の解と呼びます。
常微分方程式の数値解法の基本的な考え方は次のようなものです。「問題と
なっている区間
を
と分割して、各``時刻''
での
の値
(
) を近似的に求めることを目標とする。そのために微分方程式 (1)
から
を解とする
適当な差分方程式C.5を作り、それを解く。」
区間
の分割の仕方ですが、以下では簡単のため
等分すること
にします。つまり
となります。
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Masashi Katsurada
平成18年4月28日