この話は省略したいくらいなのですが、 どうも頓珍漢なことをいう人もいるので念のため。
小学校の算数で丸いものの直径と周囲を測らされることがありますが、
それによると
と
の間くらいであることは何とか分かりますが、
その一つ下の桁
までを出す (
) のは大変というか、
よほどの工夫をしない限り無理です。
…ということは算数の話題であって、 よく理解されていることであると信じていたのですが、 世の中にはどうも 「数学で難しい計算をしなくても、 実際に円を描いて測れば円周率が分かるではないか?」 と考えている人がいるみたいです (私の勘違いでしょうか)。
その方法 (実際に円周の長さを測定することで円周率を求めること) では、
精度をあげるのはとても大変です。
逆に言うと、現実世界の工学的問題を相手にする限り、
円周率の桁数はそんなにたくさんは必要ないということです
(
桁の精度の工作は難しいのではないですか?
職人がミクロン・オーダーの加工をすると言っても)。
問: 宇宙の直径 (100億光年のオーダー) の円の円周を 原子の大きさ (オングストロームくらいでしょうか?) の精度で求めるには、 円周率が何桁まで分かればよいか。
一方で、
もあれば十分だと発言する人がいたりするのも困ります
(テレビで某数学者がそんなことを言っていました…)。
何でもかんでも
桁の精度で済むはずはないでしょう。
1mのものを作るのに1mmの誤差は、
日曜大工ならば全然オッケーかもしれませんが、
許されない場合もあるのは少し考えれば分かりますね。